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んオリンピックの国際規定に近づいてくるような現状でもあります。例えば昨今問題になっている、カラー柔道着の問題です。欧米の国の多くは、見る側から青と白のほうが分かりやすいということで、ひとつスポーツで捉えているように思います。ちょっと矛盾したところもあるとは思いますが、習熟度に応じて武道の教えを取り入れていく必要があると思います。
司会者 それぞれ部活動の指導に対して、悩みや成功歴がお持ちでここへお越しになっていると思いますが、それぞれ各府県でお取り組みの様子を、できるだけ言って帰ってください。
兵庫県 松田先生にお聞きしたいのですが、私も同じ野球を指導しています。今の野球の練習内容は、ウエイトトレーニングにしてもインナーマッスルとか、新しい練習メニューが入ってきています。先生の学校では、きちっと計画を立てた練習をされていますが、新しい練習メニュー、メンタルトレーニングとかインナーマッスルとか、そういうことも同時にされているのでしょうか。また、私の友人とか今まで野球してきた者は、肩とか肘とか故障することが多かったんですが、肘とか肩の故障している生徒に対しては、アイシングとかも指導されているのでしょうか。お聞きしたいと思います。
松田先生 野球の質問ですが、私は先生のように前向きな取り組みや新しいことに古くなってしまいまして、取り上げていません。しかし、アイシングはやっています。あるチームは座禅等をやったりしますが、それぐらいのことで特別なことをやったりはしていません。私の郡市では、「高校へ行ったときに何とか活躍できる選手を育てたい」「一人でも多くの子どもたちが高校でも続けてほしい」こういう話し合いをしています。その結果、春の地区大会・郡市の大会では、連続して大会を持ちません。できるだけ、期間をおきます。4週間ぐらいで試合を行っています。監督会議の時、何とかみんなで地区のレベルを上げていこうと話をしております。
奈良県 松田先生にお聞きしたいのですが、自分も野球部を持ちながら、いつも同じような練習をしてまして、先生の資料を拝見して、大変勉強になり明日からまたこの練習方法を参考にやっていきたいと思っています。取り組みの中で「入部したものの納得を得ずして3年間レギュラーの陰でやっていった者もいるかもしれない」と書いておられますが、3年間この練習方法・練習計画が、試合や大会にでなくても、生徒にとってはプラスになり、またそれが高校での野球に対してプラスになると思われるのです。しかし、子どもにとっては試合に出たい、1試合でも大会で経験したいというのが、正直な気持だと思います。そこで、愚問かも分かりませんが、1学年30名前後の部員だとすると、レギュラーになれない生徒も数名でてきます。大会や練習試合に出られなかった生徒への配慮、あるいは対処で何かありましたらお聞きしたいと思います。
松田先生 大変切実な質問であります。昨年、全県大会決勝のときに、20名ベンチ入りでしたが、3年生が6名外れてしまいました。その時、中体連のほうから、「野球専門部から、ボールボーイを出して頂きたい」という話がありました、普通は1年生が出るのですが、6名の3年生に「みんな、同じグランドに出てみないか」ということを言いました。そしたらそのうちの4名が、「先生、ぼくたち行ってみたい」と言ってくれました。その子たちはトレパンでしたので、かわいそうではないかと言う保護者もおられました。しかし、非常にありがたかったのは、この子たちが最後に秋田の新聞のインタビューで「これで自分も一緒にプレイできた」と言ってくれたことです。その一言を聞いたときにはほっとしました。
練習試合のときは、相手の監督さんと相談しまして、そういう選手を出そうという話をして、2試合ぐらいは出ています。でも、レギュラーの経験も積ませないといけないので、勝負するときは勝負するということでやっています。
司会者 あと、2・3名しか意見を求めることができませんが、どうぞ。
兵庫県 池辺先生にひとつお聞きします。私自身も柔道の経験者で現在柔道部の顧問をし

 

 

 

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